メッセージを決る

まず行うのは、聞き手に伝えたい<思い>を見える形にすることです。
どんなに強い<思い>でも、思いつくままに語ったのでは相手に伝わりません。プレゼンの目的は自分の思いを語ることではなく、自分の思いを相手に伝え、相手に自分の提案する行動を起こしてもらう事です。
したがって相手に伝わらないプレゼンは意味がありません。相手に伝わるプレゼンを作るのは頭の中で考えられるほど簡単な作業ではありません。順序立てて行わないと堂々巡りして収拾がつかなくなります。
そこでまず自分の<思い>を紙に書き出し、目で確認できるようにして、その中から自分が本当に伝えたいことを一つの短いメッセージ(一行の文章)に集約します。
このメッセージが究極の伝いたい事、目標です。
例えば新商品の紹介をする場合、ただ新商品の特徴を説明するのではなく、その新商品が相手にどのような利益や楽しみを与えるのか、相手の得になることは何か、が本当に伝えたい事でしょう。
またプレゼン作りで難しいのは話題のブレを少なくする事ですが、メッセージを明確にしておけば、このメッセージを拠り所に話題のブレをチェックすることができます。

あらすじ作りと、コマ割り

メッセージをどう伝えるのか?聞き手の問題意識、前提知識はプレゼンをする人のそれとは異なるのでメッセージを連呼するだけでは相手に伝わりません。
まず問題意識そして必要な前提知識を示し、メッセージに至る道筋を順々に説明する必要があります。この道筋を決めるあらすじ作りと、コマ割りです。
何をどのような順序で語れば良いのか、聞き手になったつもりで考えます。
自分は全ての事が頭に入っているので、順序がどうであれ全て分かっていますが、聞き手は聞いた順序でした理解できないので、同じ事を説明するにしても、順序が悪ければ分かりづらくなります。

そこで、
この話題の前提はどこで話すか、
この提案が解決しようとしている問題はどこで説明するか、
話の展開に無理はないか、話題が飛躍しすぎていないか

といった点をプレゼンの筋立てを箇条書きにして、目で確認して、問題意識と前提知識がしっかりと説明できているのか検討・確認します。

あらすじが出来たら、何と何とをどういうまとまりで語るかというコマ割りを決めます。そして、コマ割を考えながら強弱をどこに置くかを考え、プレゼンをより魅力的にする強調の仕方を工夫します。
強調は相手をどう<ツカム>かです。出だしでツカム、聞き手の集中が切れそうなところでツカム。
聞き手に「面白そうだ」「役に立ちそうだ」と関心を持ってもらえるような、現物の紹介や実写デモ、統計グラフなど独自の切り口を示すよう工夫をします。

筋肉質の台本作り

あらすじとコマ割りを基にプレゼンの台本を作りますが、プレゼンが聞きづらいと聞き手は飽きたり、関心を失います。
そこで耳障りな表現や表現のムダを省き台本を筋肉質の台本を作ります。

具体的には、
お決まりの表現や、使い古された言葉
借り物の言葉
考えをそのまま書いた回りくどい表現

などを「要するに何が言いたいのか?」という自問を繰り返すことにより、自分の言葉、表現に置き換えます。

この他、
同じことを何度も重ねて言っているような所は、言葉の繰り返しが意味を弱めないように整理します。
否定的な表現は、聞き易くするため肯定表現に置き換えます。
「これはダメ」「あれは出来ない」では相手の行動は引き出せないからです。そこで「〜しかできません。」といった否定表現を「〜はできます。」という肯定表現に。
「〜しなければいけません。」を「〜します。」に置き換えます。
否定的な表現は、聞き易くするため肯定表現に置き換えます。
「これはダメ」「あれは出来ない」では相手の行動は引き出せないからです。そこで「〜しかできません。」といった否定表現を「〜はできます。」という肯定表現に。
「〜しなければいけません。」を「〜します。」に置き換えます。

などを「要するに何が言いたいのか?」という自問を繰り返すことにより、自分の言葉、表現に置き換えます。

仕上げ

最後の仕上げはダメ押しです。
プレゼンの最後で、それまでの要約を行い、プレゼンしたことが実現されれば、どのような可能性がさらに広がるかという展望を示し、聞き手に行動を起こすよう促します。

 

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