白戸三平

1932年生まれ
白土三平は「忍者武芸帳」など時代物で知られた漫画家ですが、ここで紹介するのは「シートン動物記」を漫画化した中の“灰色熊の伝記”です。
画風からすると「忍者武芸帳」から「カムイ伝」に至る時期、1963、4年頃の作品ではないかと思います。
代表作:忍者武芸帳 影丸伝、
  サスケ、
  カムイ伝

灰色熊の伝記

「忍者武芸帳」も「カムイ伝」も山河の自然描写から始まりますが、“灰色熊の伝記”も現在の米国:イエローストーン公園付近がまだ全く未開の地だった頃の風景から始まります。
地域の主として暮らしている灰色熊ワープの子熊から死に至るまでを描いた約300ページの中編です。

普通の黒熊に比べはるかに大きな母親熊に守られ平和に成長するかに思われた小熊たちですが、母熊に牧場の牛を傷つけられた牧場主に狙われ、ついに射殺されてしまいます。
一匹だけ難を逃れた小熊のワープは一人ぼっち、他の動物達や自然の脅威に怯えながら、ひもじい毎日を送ります。
さらに人間の仕掛けたワナにかかって、絶体絶命。
しかし、偶然にワナが外れて命拾いします。こんな経験の中からワープは知恵を付けて成長してゆきます。
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