昭和34年
再び故郷に帰ったマサヤンはクスノキに再開しますが、そのあたり一帯がジョージ・Mの手で軍用基地化され、そこは“ロボットミサイル操作実験場”になることを知ります。
一方、菅沼事件をひそかに捜査していた警視庁がついに犯人としてジョージ・Mを逮捕しようとします。 ムギヤンは小型機を操縦して逃走を計りますが、折から接近中の台風による悪天候で墜落。あのクスノキの下でマサヤンと再開します。
嵐の中を逃げるムギヤン。ます増す勢力を強める台風は堤防を決壊。ムギヤンのミサイル工場を含め町を一気に濁流が飲み込みます。

という戦災孤児二人の友情が時の流れの中で翻弄されてゆく様を描いた半世紀ですが、後年の「アドルフに告ぐ」や「陽だまりの樹」に通じる時代の出来事(日中戦争、下山事件、伊勢湾台風など)を編みこんだストーリーは今でも楽しめます。
また現代の巡航ミサイル、トマホークを連想させるロボットミサイルを登場させる手塚の先見性には驚きます。

1 2 3

 

このサイトは個人生活を健やかに、愉しく、 企業活動を闊達にして、 持続可能な社会作りを目指します
Copyright © しなやか暮し研究所 2012 All Rights Reserved.