入力書式を使った情報収集


会議への参加・不参加などYes/Noの返事を集める等はメールの参加案内に組み込むことが出来ますが、不特定多数の人からの問い合わせなどはホームページに入力書式を設定して、入力結果をメールで受け取るのが良いでしょう。
「入力書式」の設定では実際の問い合わせ書式をHTMLソースとして作成する方法を説明しました。そこではformタグのaction属性によって、データの送信先プログラムのURLを指定しました。この送信プログラムはプロバイダーが提供している場合もありますが、プログラムが提供されなかったり提供されたプログラムの仕様が不十分な場合などにはKent web社製のpostmail.cgiなどのサードパーティーソフトを使うことも出来ます。
そこで、postmail.cgiを例にformタグによる入力書式から、データ送信プログラムによるメール送信までの仕組みを説明します

1. メール送信プログラムの入手

postmail
  │  postmail.html
  │  postmail.cgi
  │  check.cgi
  │  init.cgi
  ├  lib
  │    │  jcode.pm
  │    └  jcode
  │          |    *.pm
  ├  data
  │    │  log.cgi
  │    │  ses.cgi
  └  data
       │  mail.text
       │  reply.txt
       │  conf.html
       │  thx.html
       │  err1.html
       │  err2.html
postmail.cgiはKentweb社のダウンロードサイトから入手できます。 ダウンロードし、解凍したファイルは左図の通りですが、データ送信に必要なファイル及びフォルダーは黄色でハイライトした4つです。

2. ユーザ環境に合わせたプログラムの書換え

ダウンロードしたファイルの中でpostmail.cgiとinit.cgiはユーザの環境に依存するため、次の箇所を必要に合わせて修正します。
Postmail.cgi
1行目の
#!/usr/local/bin/perl
はpostmail.cgiを読出して処理するインタープリータであるperlがサーバー内のどこに置かれているか示すパス指定です。
サーバーのインストレーション状態によって#!/usr/bin/perlなどに変更する必要があので、プロバイダーに確認し変更してください。
init.cgi
ちょうどソースの真ん中辺にある# 送信先メールアドレスの右辺のシングルクォーテーション内をフォーム入力の結果を受け取りたいメールアドレスに変更します。
次にその下# sendmailのパス【サーバパス】の右辺をプロバイダーが指定するsendmailの置かれたパスに変更します。その他、メール送信時の送信者への返信メールの有無などのオプション設定を行います。

3. アップロード

ファイルセットをサーバー内の希望のパスにアップロードします。

4. ファイルのパーミッション(アクセス権限)の設定

アップロードしたファイルセットは通常のHTMLソースのように「読出し」されるだけでなく、CGIプログラムとして「実行」されたり、入力確認用画面を表示するためにHTMLソースとして合成、「書出」されるものがあります。
広くサーバーとして利用されるUnix系のOSでは、これらファイルに対する「読出し」、「実行」、「書出」の権限をどのレベルのユーザに許可するか、アクセス権限の度合いを設定します。つまりアップロードしたファイル毎に[アクセス権限の変更]コマンドを使ってアクセス権限を次のように設定します。
ファイル名 パーミッション
postmail.cgi755
check.cgi
init.cgi666
/data777
log.cgi666

以上postmailを例にformタグからメールを受取るための作業を説明しました。
メールの送信用にはpostmail以外にも、Unix系のmail発信関数:sendmailを使ったプログラムがいくつかフリーダウンロードできますから、用途に応じてネット検索してより適切なプログラムを利用すると良いでしょう。
またこの入力書式は問い合わせメールに限らず、社員の報告や提案を社内イントラネット上のページで収集すれば、記録を一括管理でき簡易の社内情報管理システムを作ることが出来ます。

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